キリマファイル

備忘録的に楽しくコンテンツを紹介するだけの暢気なブログです

MENU

あの作品がなぜヒットしたのか説明できますか?「偶然」は再現できないので「必然化」しようという話

進撃の巨人』が大ヒットしたり、『君の名は。』が興行的に大成功を収めたり、世の中には信じられないほど爆発的な勢いで人気になるコンテンツが存在します。さて、そんなときに、「なぜあの作品がヒットしたのだろうか?」と真面目に考える人が、いったいどのくらいいるでしょうか?

『君の名は。』の美術画集の画像
書籍名:新海誠監督作品 君の名は。美術画集 作者:東宝,コミックス・ウェーブ・フィルム,Febri編集部 出版社/メーカー:一迅社
新海誠監督作品 君の名は。美術画集

新海誠監督作品 君の名は。美術画集

  • 作者: 東宝,コミックス・ウェーブ・フィルム,Febri編集部
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2017/08/02
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る
 

同じ業界の人間であれば、真剣に考えることも多いでしょう。しかし、一般的には、そこまで深く思考を走らせる人は少ないと思います。

何かしらの成功事例に対して「偶然」で済ませてしまうのが人間の性なので、仕方ないと言えば、致し方ないのですが、こうした「偶然思考」はいろんな意味で損だと私は考えています。

なぜなら「偶然」はマネできないからです。物事を偶然で処理しているうちは、その物事を動かしている仕組みが理解できず、仕組みが分からなければ、当然、その物事を繰り返し再現することもできません。常に運任せになってしまいます。

逆に、誰もが「偶然」と考える成功事例を丹念に分析していけば、成功に至る「必然性」が見えてきます。「そうか、こういう技術を用いていたからウケたのか」、「こういう時代性にマッチしたからヒットしたのか」といった具合に、ヒットの必然性が言語化できれば、自分の技術として使えるようになります。「必然」はマネできるのです

よく「PDCAを回せ!」という話を聞きますが、これは他者の成功事例を分析する際にも使える考え方です。

一般的には、

  1. P(plan)
  2. D(do)
  3. C(check)
  4. A(action)

の順番でPDCAを回していくと思いますが、これはあくまでも自身が運用しているものに対しておこなう作業。

他者の成功事例を分析するときは、C→A→P→Dの順番に回していきます。これから作るものではなく、既存のコンテンツを分析する作業なので、planを立てるよりも先に、checkが必要になります。checkで得た知見は、自分のコンテンツを作る(action)ときに利用します。checkの際はなるべく、情報を抽象化するようにしてください

例えば、『君の名は。』が人気になった理由の1つには「RADWIMPSの歌」が関係していたと仮説を立てます。しかし、だからといってRADWIMPSの歌を自分の作品にそのまま転用するわけにはいきません。これは「パクリ」と言われてしまいます。情報が具体的すぎるのです。これを抽象化していきます。

君の名は。(通常盤)

君の名は。(通常盤)

 

では、RADWIMPSの歌がどんな効果をもたらしたのか考えてみましょう。すると「物語が中だるみしそうなタイミングでRADWIMPSの歌を流すことで、観客のテンションを高い位置に留めることができている」と推測できます。

さらに抽象化してみましょう。「エピソード(情報A)とエピソード(情報A')の間に歌(情報B)を入れることで、観客を飽きさせないようにしている」これをさらに抽象化します。「情報A情報A'の間に情報Bをはさむことで、観客のテンションをコントロールしている」ここまで抽象化できれば、もしこの仕組みを転用しても「君の名は。のパクリだ!」とは言われないはずです。

抽象化の度合いが強まれば転用できる範囲も広がります。「異なる情報をはさんで、飽きさせない」という方法は、ブログやYouTubeでも利用できるでしょう。ブログであれば、自分の考察(情報A)ばかり語るのではなく途中で口コミ(情報B)をはさんでみるとか、YouTubeなら長々話す(情報A)だけではなく途中でちょっとした音楽(情報B)をはさんでみるとか、いろいろな場面で使うことができます。

もちろん、いまのは簡易的に分析しただけなので、有効な方法かどうかは分かりませんが、これまで単一の種類の情報を発信するだけだった人には、上記の異なる情報を交互に提示するという発想は役立つはずです。

『君の名は。』には、ほかにも、「さりげない性描写」や、「遠距離恋愛が持つ切なさ」など、人々の心をつかむ要素がいくつも存在します。こうしたヒットの「必然性」を大量に発見することができれば、それらを利用してC(check)からA(action)に移った際に良質なアウトプットができるはずです。良質なアウトプットができれば、当然ながらアウトプットによって発生した成果から良質なインプットができ、次のplanを練る際に役立ちます。そして、doに移行するときには、さらにワンランク上のアウトプットが期待できるでしょう。

大切なのは「偶然」で済まさない姿勢だと私は考えています。私も、まだまだ若輩者。分析のレベルも下の下です。しかし、「偶然」に頼るのではなく「必然化」する癖をつけて、分析を習慣づければ、間違いなく自身のコンテンツの質を上げることにつながるはず。

私のブログでは、アクセス数が一気に伸びた時期がありました。これを「偶然」で片づけてしまったら、そのアクセス数を再現することはできませんでしたが、「どうして伸びたのか?」いくつかのツールを使いながら調べてみたところ、どうやら「役者の演技を徹底して褒めたこと」が原因だと後で分かりました。

役者の演技について褒めると、その役者のファンがSNSに記事を掲載してくれることが多いようです。この仕組みを使って別の映画を紹介したところ、実際にSNSに私の記事を掲載してくれる人が増えました。これは「偶然」ではなく「必然化」したからこそ再現できた成果だと言えます。

自分のコンテンツに関しても、他者のコンテンツに関しても、「偶然」で片づけるのではなくその成果を生み出した「必然性」を見つけるように心がけると、ブログでも動画でも小説でも、成果が出るようになるはずです。皆さんもぜひ、「必然化」を意識してみてくださいね。

 

いつもは、長々と作品のレビューを書いていますが、今後はこうした雑記も積極的にアップしていこうと思います。引き続きよろしくお願い致します!

 

↓幻冬舎より私の小説『自殺が存在しない国』が発売されました!ぜひご覧ください!

自殺が存在しない国

自殺が存在しない国

  • 作者:木島 祥尭
  • 発売日: 2020/09/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)